平成20年10月30日の政府・与党会議、及び経済対策閣僚会議の合同会議決定において、 「生活対策」が決定され、生活支援定額給付金(仮称)、高速道路料金の大幅引き下げ、住宅ローン減税の延長・拡充がマスメディアに大きくとりあげられています。中小・小規模企業については、十分な資金繰り対策を実施し、また、税制措置や人材確保・育成等により経済活性化を図っていくため、次のような施策が打ち出されました。
1.資金繰り対策
1.緊急保証制度
・10月31日にスタートする緊急保証の枠が6兆円から20兆円にまで拡大
・一般保証8千万円に加えて、別枠で8千万円(担保ありの場合、さらに2億円)までの保証
・信用保証協会100%保証、責任共有制度なし
・対象業種に制限あり
2.セーフティネット貸付
・3兆円から10兆円にまで拡大
・中小企業4億8千万円まで、小規模企業4千8百万円まで
・全業種対象
2.税制措置(平成21年度税制改正事項)
1.法人税の軽減税率(現行、年間所得8百万円以下の部分に対して22%)に関し、中小・小規模企業の軽減税率を時限的に引き下げ
2.前年度が黒字で本年度が赤字の企業について、赤字を繰戻し、前年度の黒字と相殺することで、前年度納付した法人税額を還付
3.その他一般に関連性が高いと思われる施策
・雇用保険の保険料を平成21年度の1年間に限り、現行1.2% から0.4% の範囲内の幅で引き下げ
・平成21年度の介護報酬改定(プラス3%)等により、介護従事者の処遇改善を図る
・上場株式等の配当等について、現行税制の3年間延長
・時限的に即時償却を可能とする省エネ・新エネ設備等の投資促進のための税制措置
・わが国企業が海外市場で獲得する利益の国内還流に向けた環境整備のための税制置
・日本版ESOP(従業員株式所有制度)導入促進のための条件整備
・各種土地税制の延長・拡充等